メンタルの強い人がやっていること 5選 ~ メンタルの強い人の習慣を学ぼう ~

 心のバランスをとることは、現代の競争社会を生き抜くには必要なスキルとなっていますが、なかなかそのスキルを習得する機会がありません。実際、本当の意味で「メンタルの強い」人たちを見ても、決して特別な勉強をしてきたわけでもなく、もともとストレスに耐えられる力があったというわけでもありません。メンタルの強い人でも、頑張るときは頑張るし、部下や仲間を叱責し、鼓舞することだってあります。ただ、さじ加減を心得ており、バランスをとるのがうまいのです。では、どうしてメンタルのバランスをとることができるのでしょう?

 『「頭がいい人」のメンタルはなぜ強いのか』の著者、保坂隆氏によると実はそれにはメンタルが強い人に共通する行動習慣が関係しているそうです。その中でも僕が経験してきたことを踏まえて、これができたらメンタル強くなりますという習慣を5つピックアップしました。これから自分のメンタルを鍛えていきたいと思っている方は、日々の習慣にぜひ取り入れてみてください。

 

1.チェックシステムを持っている

 メンタルの強い人は、自分が気付かないうちに暴走しそうになると、周りからチェックされる仕組みを持っています。例えばちょっと想像してみてください。あなたは家族そろってドライブに出かけたときに、渋滞に巻き込まれてイライラしたとします。そしてイライラが最高潮に達した時、タバコをふかして「たのむから、早くしてくれよ」とブツブツ文句を言いだします。そんな時、助手席の奥様や後部席のお子様たちから「お父さん、イライラしないで。」と言われたらどうでしょう? 「はっ」と我に返って「ああ、そうだった」と言ってタバコを消し、家族との会話に戻ることができますよね。この自分を元に戻す仕組みがチェックシステムです。

え?何でこんなチェックシステムが必要かって?

 それは、上記のような行動パターンは自分では気付かないうちに出てしまうからです。残念ながら自分1人では、無意識のうちに出てしまうものまでは完全にチェックできないのです。また、せっかくチェックシステムを作っても、正しく運用されていなければ宝の持ちぐされです。結局、ご自分の「本当に直したいんだ」という強い意志があるかどうかにかかっています。例えば、せっかく奥様から「お父さん、せっかちはだめですよ。」と注意されても、「うるさい。黙っとけ。」と聞く耳を持たないようでは、もう次からは注意すらされなくなるでしょう。このチェックシステムは、海外では有料のレッスンが行われているくらい効果的なものです。このチェックシステムを使えば突然死を免れたり、長生きできるのですから、奥様から指摘を受けたときにはぜひ感謝のプレゼントを贈ってください。高価なプレゼントを贈ったとしても決して命よりも高い買い物はありませんから。とにかく指摘されたら素直にすぐ従うことが大切です。自分に自信がある人ほど、人から注意されるとムッとして「うるさいぞ。どうだっていいだろう。」と攻撃的な態度をとることが多いです。でも、そこが突然死との境目になっていることはわかりきっているので、僕は素直に「そうだ、いけないな。」と従うことに決めています。

 

2.仕事を家に持ち帰らない

 自分のメンタルを安定させたければ、プライベートに仕事を持ち込まないようにしましょう。僕は以前、残業しても仕事を終わらすことができずに、よく家に持ち帰っていました。早く終わらせようと帰りの電車の中で書類を広げ、週末の時間まで仕事に捧げるような、典型的な仕事人間だったのです。しかし、平日に一日中仕事をしていて、週末まで仕事をしている人を見て、効率よく仕事をしていると思いますか? 僕はこの時は、四六時中仕事のことを考え、全く頭を切り替えずに、挙句に果てには夢の中でまで仕事しているなんてことが続きました。こんな状態では、とても集中力を持続させることはできず、仕事の質も量もどんどん落ちていきます。ここまでくるとさすがに内心は仕事にうんざりしていましたし、そばで見ている家族だって表情にこそ出ていませんでしたが、恐らく愛想をつかしていたでしょう。家庭崩壊に向かう寸前だったのかもしれません。家族のためにやっていることが、家族からしてみればはた迷惑になっていることほど悲しいことはありません。

 仕事の効率ももちろんですが、こんなことしていては健康にも良くありません。常に疲労感があり、休んでも休んだ気がしませんでした。そうしてビジネスとプライベートの切り替えがうまくいかなくなると、体はいつしか悲鳴を上げていました。ある日、階段を上っているときに急にめまいがして倒れこんだのです。たまたま手すりを掴んでいたので、その場に留まれましたが、そうでなかったら階段を転げ落ちて大けがをするところでした。さすがにまずいと思い、それからの僕は会社にいる間は集中して仕事に打ち込み、家にいるときは仕事のことを忘れてしっかりと休むことを心がけています。会社と家との間をしっかりと線引きすることで。たっぷりとエネルギーをため込んだ状態で翌日の仕事に取り組めるようになりました。

3.休むこと自体を楽しむ

 仕事が楽しいのは良いことですが、それと同じかそれ以上に休むこと自体も楽しむようにしましょう。仕事から離れた趣味や遊びの時間を持つことは、心身にとって非常に大事なことです。最近のビジネス社会では「メンタルが不調」な人が増えてきているのはご存じかと思いますメンタル不調な人のほとんどが几帳面で粘着質の性格です。このような仕事一筋でやってきた人たちに、「家にまで仕事を持ち帰ってはだめ、」「自分の趣味に時間を使ったほうが良い」と言ってもなかなか聞き入れてくれないのは目に見えています。さらに、「気分転換に運動でもしてきたら」とアドバイスしようもんなら、全身が筋肉痛になるくらいまで運動を続けてしまいます。これでは遊びが苦痛になってしまいます。

 もうひとつ気を付けたいのは、余暇の過ごし方です。翌日が休日だからといって、前日の夜遅くまでお酒を飲んで、カラオケで歌いまくり、ほとんど休まずにそのまま早朝からゴルフに出かけて2ラウンド以上回るというような、殺人的スケジュールをこなしてフラフラになりながら帰宅するとしたら、いくら何でもやりすぎでしょう。これでは一歩間違えれば突然死の予備軍になってしまいます。仕事中心の考え方もよくないですが、殺人的スケジュールでの余暇の過ごし方も、とても頭のいい人がやることとは思えません。僕は「何も予定しない休日」というのを設けて、のんびりとその時にしたいことをすると決めています。

 

4.自分だけの時間を楽しむ

 毎日に単調さを感じたり、落ち込みそうになった時は自分だけのとっておきの時間を作ることにしています。しかもそのとっておきの時間を使って非日常な体験すると、心身ともにリフレッシュすることができるんです。僕がまだ独身の頃、土曜日の深夜に大学生時代の同期と一緒にアイスホッケーチームの練習に参加していました。平日は会社勤めでデスクワークが多く、なかなか体を動かす時間が取れなかったのですが、週末の、しかも皆が寝静まっている深夜の時間帯を使って激しい運動を行っていました。なぜ深夜なのかというと、単にその時間帯しかスケートリンクを借りられなかったからです。でも、この深夜のアイスホッケーは日ごろの運動不足解消に十分な効果を示しましたが、それ以上に普段顔を合わせることがない人たちと、ほとんどの人が活動していない週末の深夜に、激しく体をぶつけあうという非日常体験が心身のリフレッシュに大きく貢献していることを感じていました。

 ほかにも、以前から会社帰りの若い女性がボクササイズで汗を流すのが流行っています。現代の女性会社員はやる気と実力次第でどんどん仕事を任されていき、責任の重いポストへ着くことも多くなってきました。とすれば、会社帰りに、たまったストレスを発散するためにボクシングをやろうという考えも十分にわかります。なぜなら、そこでは非日常的な体験ができるからです。このように、自分の生活範囲では絶対に体験できないことをするとか、アクセントとなる時間を作り出して、自分から積極的に関わっていくと、心身ともにリフレッシュすることができます。

 

5.勝ち負けにこだわらない趣味を持つ

 競争社会で勝負しているのに、趣味にまで勝ち負けにこだわっていたら身が持ちません。ゴルフではスコアが常に気になったり、ドライブで隣の車を追い越したり追い越されたりすることにこだわるのはつまらないことです。せめて趣味くらいは勝ち負けから離れたいですよね。ゴルフ場に行ったらきれいな空気や緑を楽しみたいですし、移り行く景色を楽しむだけのためにドライブに出かけるなどのゆとりが欲しいです。趣味の中まで競争を持ち込むようなことをしたくありません。競争を好む人たちは食事の後ですらゆっくりすることはありません。何もしないでいることに罪悪感を感じるからです。もちろんいい仕事は適当な緊張感がないと達成できませんが、緊張感を長時間持続させるのは非常に困難であり、十分な休息も必要です。リラックスする時間があるからこそ、やる気が満たされ次の仕事に集中できるのです。

 人間は神経の緊張が続くと心に余裕がなくなり、やがてポキッと心が折れてしまい「燃え尽き症候群」や「突然死」を起こします。神経の緊張をコントロールするのが難しいと思う人は、強制的にダラダラ過ごす時間を作るようにしてください。休日の寝だめだって良いし、普段から昼休みにチョイ寝するでも良いんです。バリバリ働いちゃう人はどうせ緊張を求めてしまうので、意識的にダラッとする時間を持つくらいでちょうど良いのです。

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